Childcare Center WHiZ 幼児教育連載コラム
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フィリピンの日系幼児教育施設から Vol. 11
基本的な様々な能力がはぐくまれる大切な幼少時代、フィリピンで暮らす子供たちの未来のために何が大切で、何を今すべきなのか︕︕ 会社員から保育士に転職、BGCでウィズこども園を運営されている小野さんが連載でお伝えします。
ウィズこども園・事業統括責任者・保育士 小野誠さん
こどもが「離れたくない」と泣く理由
弊園では、3年ぶりに入園式を行うことができました。1年8カ月のオンライン授業を経て、やっと開催できた入園式に感慨深い気持ちになりました。4月は、日本の保育園・幼稚園にとって、とても大切な月です。職員は、園児と触れ合いながら、信頼関係を築くことに努めます。弊園でも遊びの時間を通常より多くし、職員が遊びに加わりながら、園児とコミュニケーションを深めました。
また、4月から初めて登園する園児もたくさんいます。もちろん、保護者とお別れの時に泣き出してしまう園児もいます。保護者からは、「先生、ご迷惑かけてすみません。」とお詫びの言葉をいただいてしまうのですが、職員の立場からすると、保護者との関わりがしっかりとできているのだなぁ、と微笑ましく思っています。
こどもが保育園・幼稚園の前で「保護者と離れたくない」と泣いてしまうのは、アタッチメント※1という情緒的な結びつきが保護者との間で形成されているからです。アタッチメント(愛着)とは、こどもと養育者の間にある深い愛情をもとにした心と心の絆のことです。園の前で泣いてしまう園児は、安心・安全を感じることができる保護者がいなくなることで、不安な気持ちになるから泣いてしまうのです。それは、保護者からたくさんの愛情がそそがれていることの表れだとも言えます。アタッチメントは、日々のこどもへの親密な関わりを積み重ねることで形成されます。例えば、泣いているこどもに、「泣いちゃダメ」と声を掛けるのではなく、「どうしたの?」とこどもに寄り添い、抱きしめてあげることでアタッチメントは育まれます。
幼児教育の分野では、こどもにアタッチメントが形成されているかどうかは、非常に重要なことだと考えられています。なぜなら、アタッチメントが形成されているこどもには、「自分は愛されている存在だ」という自己肯定感も育まれるためです。自己肯定感は、前向きな気持ち・好奇心・協調性・やり抜く力といった非認知能力※2の土台になります。園の前で泣いてしまう園児も、しばらくすると、「行ってきま~す!」とケロッと挨拶して登園するようになります。それは、心の成長とともに、保護者と一時
的に離れていても、アタッチメントを維持できるようになるからです。アタッチメントがしっかりと形成されれば、離れていても愛情を感じることができるのです。逞しく成長するこどもを見て、今度は保護者の方が寂しくなってしまうかも知れませんね…。
※1アタッチメント(愛着) イギリスの精神分析家ジョン・ボウルビィがアタッチメント理論を提唱したことがはじめ。
※2非認知能力 点数や指標などで明確になる「認知能力」とは異なり、こどもの将来や人生を豊かにする一連の能力のこと。たとえば、やり抜く力、目標に向かって頑張る力、自制・自律性、自己肯定感、他者へ配慮、コミュニケーション能力、論理的な思考力などが該当する。
<2022年度入園申込受付中!>
元気に開園中!
2022年度募集園児の対象は下記の通りです。
2歳児(2018.4.2生~2019.4.1生) 3歳児(2017.4.2生~2018.4.1生)
4歳児(2016.4.2生~2017.4.1生) 5歳児 (2015.4.2生~2016.4.1生)
※年度の途中入園も可能です。
<幼児向け日本語教室/学習教室もオンラインにて好評開講中>
週2回(1回30分)開催しており、ご家庭でも楽しく体を動かして学習できます。
お問い合わせは[email protected]までご連絡を!施設の詳細はこちらから。
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