語学を学びさらに世界で活躍していくためには何か大切なのか?
フィリピン歴20年以上、アジアを中心に世界各国で異文化体験を持ち現在はSHINANO INTERNATIONAL
LANGUAGE CENTREを開校しているいる中原秀夫さんに、真に国際人となるために私たちはどんなことを
やっていけばいいのかお聞きしました。
中原 秀夫さん 長野県出身、東京外国語大学卒業、新日本製鐵(現日本製鉄)入社。主に海外営業として上海製鉄所建設プロジェクトのほか東南アジア諸国で活躍。1997年よりフィリピン新日鉄の代表として現地法人を開設。2018年に同社を退職後は、フィリピン・マカティにSHINANO INTERNATIONAL LANGUAGE CENTREを開設。日本山岳会会員。 |
Q. 異文化に興味を持ったきっかけは?
私は子供のころ長野の山間部で育ちました。なかなか異文化と触れる機会はなかったのです
が、英語の勉強を始めた学生の頃、NHKラジオ英会話の公開講座を観覧に行ったり、交換留学生と話した時に、自分の知らなかった世界に非常に魅力を感じました。大学も語学や異文化を学び、また社会人になってシルクロー
ドの4/5を1人でヒッチハイクしたりヒマラヤ登山をしながら、アフガニスタン、パキスタン、ネパールなどをめぐり、またテヘランに留学した際にはイラン革命に遭遇したり。今から考えると非常に危険なことをやって来た(笑)。でもそれ以上に異文化への好奇心がまさっていたのですね。仕事でも、アジアを中心に海外を飛び回る生活を送り様々な国の人と会話する中で、「国際人」とは何かを考えるようになりました。
中原さんが考える「国際人」とは?
人間として誠実さと責任感を大前提に、私の考える国際人とは何かを4つあげてみます。まず、文化・生活習慣の違いがわかり、それを受ける度量があることです。国や人種が違えば考え方、価値観が違うのは当然です。
そして2つ目は、相手の立場になって考えること。そのためには、相手の国の歴史・文化、国際政治や経済もある程度知っていないと到底相手の立場を理解するのは難しいでしょう。常日頃から様々なことに関心を持って知識、見分を広げておく必要があります。
そして3つ目はコミュニケーション能力です。国際人として活躍するうえで外国の方々とのコミュニケーションは必須であり、国際語である英語に堪能なのは国際人としての重要な条件です。それも中身のあるコミュニケーションを取ろうとすれば、相当な語学能力が必要でしょう。まず相手の言うことを理解すること、そして自分の考えを適確に表現すること。そのためには、相当に深い考え方のバックボーンがなくては中身のある発言はできません。「どう思うか」と聞かれたら「自分はこう思う」と適確に答えるために、常日頃から自分の考えを整理しておきたいですね。
そして、最後に付け加えたいのはユーモア感覚です。常にどこか心の余裕を持ち、自然と笑いがこぼれる和やかな雰囲気を積極的に作っていきたいですね。 フィリピンで暮らす私たちは、異文化の中にいるわけですが、海外で暮らしているから「国際人」というわけではありません。ますます国際化が進む今、「国際人とは何か」を意識し様々なことに興味を持ちながらコミュニティーを広げて活きたいですね。
語学学習に大切なのは何とお考えですか?
多くの方が経験されていると思いますが、語学学習は、やる気があるときとない時があり、その繰り返しですね。大切なのは、語学を継続する上での好奇心と、どうして学ぶのかその動機付けだと思っています。
多言語を同時に学ぶのも一つの学習法です。よく英語を修得してからタガログ語をやりたいという方にあ
います。でもネイティブでない私たちが英語を完全修得するのは到底無理で、これではいつまでたってもタガログ語が勉強できないことになってしまいますね。
言葉を通じた相互理解はとても重要です。英語の重要性はもちろんですが、英語と同時にタガログ語や他の興味のある語学を同時に学習するのを私はよくお勧めしています。たとえば日本の隣国である中国語や韓国語を学んでみれば、言葉を通じで相互に理解がすすむのではないでしょうか。
中原さんの2022の目標は
身体を鍛えます(笑)。そして2023年にはもう一度ヒマヤラ登山にチャレンジしたいと思っています。
中原さんの著書 アジアのことば魅力旅 世界で活躍する12人が語る「これからの国際人」とは? 外国語の習得や真の国際人とは何かについて考 |
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