2020年1月20日
日本政府観光局(JNTO)は1月17日、2019年12月及び年間の訪日外客数推計値を発表した。それによると、12月の訪日外客数は前年同月比4.0%減の252万6,400人で、2018年12月の263万1,776人を約10万人下回り、3カ月連続で前年同月を下回った。訪日外客数が多い韓国市場の減速が響いた。
市場別では、19市場が前年同月を上回り、堅調に推移している。香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンが単月として過去最高を記録し、13市場で12月として過去最高を記録した。
12月の上位5市場は、1.中国(前年同月比18.5%増の71万0,200人)、2.台湾(3.7%増の34万8,300人)、3.香港(19.2%増の24万9,600人)、4.韓国(63.6%減の24万8,000人)、5.タイ(28.5%増の16万4,900人)。フィリピンは前年同月比46.4%増の8万1,500人で、過去最高を記録した。
2019年年間の累計では、前年比2.2%増の3,188万2,100人。JNTOが統計を取り始めた1964年以降で最多となり、韓国を除く19市場で過去最高を記録した。上位5市場は、1.中国(14.5%増の959万4,300人)、2.韓国(25.9%減の558万4,600人)、3.台湾(2.8%増の489万0,600人)、4.香港(3.8%増の229万0,700人)、5.米国(12.9%増の172万3,900人)。
フィリピンは前年比21.7%増の61万3,100人で過去最高を記録、初めて60万人を超えた。これまでの最高は2018年の50万3,976人。3月を除く全ての月で同月過去最高を記録し、2019年は11月までの累計で既に前年の12か月分を上回った。ASEAN諸国では、タイ(131万9,000人)に次ぐ2位を維持した。2月のマニラ‐羽田便、7月のマニラ‐関西線、8月のクラーク‐成田線の新規就航等による航線空座席供給量の増加や、「Travel Tour Expo 2019」への出展、フェースブックの活用、「ジャパン・フィエスタ2019」の開催等が訪日意欲を喚起した。
JNTOでは観光振興に向けたウェブサイトでの情報発信のほか、市場動向を綿密に分析しながら、訪日旅行プロモーションに一層取り組んでいく。