2019年6月20日
5月は5%減収、VIPテーブルゲーム38%減収響く
ユニバーサルエンターテインメントは、6月12日、フィリピンのマニラ・ベイ地区で展開している統合型リゾート(IR)施設『Okada Manila(オカダ・マニラ)』を運営するタイガーリゾートレジャー&エンターテインメント社(TRLEI)の2019年5月度の月次実績(速報値)について発表した。
それによると、TRLEIの5月度における総売上高は前年同月比(以下、同様)5.4%減の28億2,300万ペソにとどまった。そのうち、カジノ総売上高は6.7%減の26億4,400万ペソへと減少した。VIPテーブルゲーム収入が37.7%減の10億3,600万ペソへと急減したことが響いた。その他売上高(ホテル、飲食、小売りなど)は19.3%増の1億7,900万ペソへと増加した。調整後EBITDAは3億6,900万ペソの黒字で、前年同月の1億6,300万ペソから126.4%増加(約2.3倍)した。2016年12月にソフトオープンしたオカダ・マニラは、これまで前年同月比で順調に増収が続いてきたが、5月は小幅ながら減収となったことが特筆される。
2019年5カ月間(1月~5月)の総売上高は前年同期比(以下、同様)49.9%増の155億4,800万ペソ、そのうち、カジノ総売上高は49.6%増の146億4,300万ペソ、その他売上高は53.5%増の9億0,400万ペソと増加した。調整後EBITDAは22億0,200万ペソで、前年同期から約7.3倍の増加となった(19年6月12日のユニバーサルエンターテインメント発表より)。
オカダ・マニラは空港から車で10分という好立地で、世界三大夕日の一つに数えられる真っ赤なサンセットをのぞむマニラ湾に面している。カジノフロアだけでなく、世界最大級の噴水、ラグジュアリーなホテル、高級商業施設、世界各国の料理を提供するファインダイニング、ガラスドームに覆われたビーチクラブやナイトクラブなど、総合的なエンターテインメントを世界中に提供するマニラ最大のカジノ・エンターテインメントリゾートである。施設面積は440,000平方メートル(44ヘクタール)、開業日は2016年12月16日。カジノ設備はテーブル500台やスロットマシン3,000台 、ホテルは993室(予定)、飲食施設は41店舗(予定)、ショッピングエリア75店舗(予定)。その他世界最大級のマルチカラー噴水「ザ・ファウンテン」、屋内ビーチ&ナイトクラブ「Cove Manila」、高級スパ「ザ・リトリート・スパ」、子ども向け複合施設「プレイ」なども有している。
TRLEIカジノリゾート事業(オカダ・マニラ)月次実績(単位:百万ペソ、1ペソ=約2.1円)
項目 | 2018年5月度 | 2019年4月度 | 2019年5月度 |
カジノ総売上高 | 2,833 | 2,483 | 2,644 |
VIPテーブルゲーム | 1,663 | 1,115 | 1,036 |
マスマーケット・テーブルゲーム | 572 | 679 | 780 |
ゲーミングマシン | 598 | 689 | 828 |
その他売上高(ホテル、飲食、小売りなど) | 150 | 187 | 179 |
売上高合計 | 2,984 | 2,670 | 2,823 |
調整後 EBITDA* | 163 | 314 | 369 |
(出所:ユニバーサルエンターテインメント資料より作成、注:2019年5月度は速報値)
TRLEIカジノリゾート事業(オカダ・マニラ)5カ月間実績(単位:百万ペソ、1ペソ=約2.1円)
項目 | 2018年5カ月間 | 2019年5カ月間 | 伸び率 |
カジノ総売上高 | 9,785 | 14,643 | 49.6% |
VIPテーブルゲーム | 4,599 | 7,077 | 53.9% |
マスマーケット・テーブルゲーム | 2,416 | 3,658 | 51.4% |
ゲーミングマシン | 2,771 | 3,908 | 41.0% |
その他売上高(ホテル、飲食、小売りなど) | 589 | 904 | 53.5% |
売上高合計 | 10,374 | 15,548 | 49.9% |
調整後 EBITDA* | 300 | 2,202 | 7.34倍 |
(出所:ユニバーサルエンターテインメント資料より作成、注:2019年5月度や5カ月間は速報値)
*調整後EBITDA=営業損益+減価償却費及び償却費+その他の調整項目