ブログ
食べる
経済ニュース
コラム
求人情報

HOME >  コラム  >  フィリピンの民事裁判について【フィリピンで役立つ!フィリピン法律あらかると第五十九回】

フィリピンの民事裁判について【フィリピンで役立つ!フィリピン法律あらかると第五十九回】

『フィリピンの民事裁判』


今月の事例

Q.フィリピンの会社相手に損害賠償を請求する民事裁判を提起することが考えていますが、フィリピンの民事裁判制度はどうなっていますか?
 
 
<誰が訴えられるか?>


誰でもフィリピンの裁判所に訴えを提起することができますが、例外もあります。外国法人がフィリピンで訴えを提起する場合、その外国法人がフィリピンでビジネスを行っている(Doing Business)と判断されますとSECへの登録がなされていない限り、訴えを提起することができません。単にフィリピン法人にライセンスを供与しているだけであればビジネスを行っていると判断されませんが、共同で事業を行っていると判断される場合などはビジネスを行っていると判断される可能性がありますので、注意が必要です。
 
 
<どの裁判所に訴えるか?>


フィリピンでも日本と同様に請求金額により、第1審の管轄裁判所が異なります。請求金額が30万ペソ以下の場合はMunicipal Trial Court(地方裁判所)、Municipal Circuit Trial Court(地方巡回裁判所)の管轄となり、40万ペソ以下の場合はMetropolitan Trial Court(首都裁判所)の管轄となりますが(日本でいう簡易裁判所と考えて頂ければよいと思います)、それ以上の場合はRegional Trial Court(地区裁判所;RTC)の管轄となります。法人間の取引での訴訟の場合、RTCが第1審の管轄となることが一般的であるといえます。また、どの地域の裁判所に訴えるかについてですが、フィリピンでは原告の所在地を管轄する裁判所に訴えることが一般的です
 
 
<裁判の流れ>


次裁判の流れですが、日本における民事裁判と大きな流れとしては同じといえます。まず、原告が訴状を提出し、裁判所において事件が係属する部に割り当てられ、裁判所が被告に対して答弁書の提出を求め、被告が答弁書を提出します。これに対して再反論等が必要な場合、原告、被告がそれぞれ準備書面を提出し、必要に応じて証人尋問などが行われ、最終的に裁判所が判決を下すという流れになります。もっとも、幾つか日本の裁判とは違う点がありますので、その点を挙げさせて頂きます。

(1)すべての主張を訴状で行うことが求められます

日本の場合、必ずしも訴状にすべての主張を盛り込むことは求められませんが、フィリピンでは原告の主張だけでなく、被告からなされうる反論に対しても最初から反論の主張を行うことが求められます。

(2)和解を裁判所が主導することは一般的ではありません

日本では途中から弁論準備手続と呼ばれる公開の法廷以外の場所で主張の整理が行われたり、裁判所が和解を勧めることがあります。しかしながら、フィリピンではすべての手続は公開の法廷で行われ、また、裁判所が主体的に和解を勧めることはほとんどありません。なお、両当事者が合意する場合、裁判を提起したあとに裁判所とは別の組織である仲裁機関での仲裁・和解が行われることがあります。

 
 

結論

A.外国法人は裁判を提起できない可能性がありますので、注意が必要です。基本的な手続は日本と同じですが、若干の違いもあります。

 

本稿においてフィリピン法に関する記載につきましては、Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco法律事務所の監修を受けております。



- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

弊事務所は、下記のフィリピンの法律事務所と提携しており、フィリピン進出中の日本企業及び在留邦人の方々に日本語での法律面でのサポートを提供させていただいております。取扱業務:会社設立、企業法務、倒産、労務問題、税務問題、一般民事、相続等


Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco
住所: Don Pablo Building 114 Amorsolo Street, 12290Makati City, MetroManila, Philippines
電話:02-892-3011(代表)・02-892-3020(日本語対応)
FAX:  02-817-6423
E-mail: [email protected]
URL: http://www.quasha-interlaw.com



- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(左) 弁護士 上村真一郎
(右) 弁護士 鳥養雅夫
(桃尾・松尾・難波法律事務所)
〒102-0083
東京都千代田区麹町4丁目1番地
麹町ダイヤモンドビル
電話:+81-3-3288-2080
FAX:+81-3-3288-2081
E-mail: [email protected]
E-mail: [email protected]
URL: http://www.mmn-law.gr.jp/

広告

法律あらかると

フィリピン事業を撤退することになりましたので、現地子会社をなるべく早く清算したいのですが、どのような手続が必要ですか?
このたび、日本法人の完全子会社であるフィリピン法人が他のフィリピン法人の株式全株を譲り受けることを検討していますが、フィリピンの競争法上の手続がどのような場合に必要となりますか?
売買代金の支払いがないのですが、回収するにはどうしたらよいでしょうか。裁判手続きは時間がかかると聞いていますので、それ以外の方法はないでしょうか。

法律あらかると 一つ前のコラムを見る

法律あらかると
プレビルドのコンドミニアムを購入したのですが、引渡予定時期になってもまだ完成していません。何かできることはありますか?

その他

学生時代のほとんどを海外各地で過ごされた青木さん。そんな国際的センスの持ち主がフィリピン市場に魅力を感じ、いよいよ6月にフィリピン初の店舗をオープン。日本式の測定、加工までを手がける技術を持つ販売員の育成に努める他、アプリの開発も手がけるなど、メガネ店の可能性をあらゆる角度から追求します。
世界を股にかけるような大きな仕事をしたいという思いを実現し、20年という長きに渡り海外で活躍を続ける重田さん。現在、フィリピンでは建設業におけるBPOという独自路線を指揮し、150名を束ねている。建設業務がスムーズに行えるように、裏方として常に気配りし、会社を支える大黒柱。オフのときも含め、バイタリティに溢れている。
26歳で今の会社をフィリピンで立ち上げ、最初はオンライン英会話からスタートしました。現在では、語学事業の中でより幅広くオンライン英会話、語学留学、海外インターンシップ、オープンカレッジ、フィリピン現地の駐在員の方たちを受け入れる、通学可能な英会話教室も運営しています。
比国に進出して50年以上、比国をASEAN地域における中核市場として位置づける「ミツビシ・モーターズ・フィリピンズ・コーポレーション」社長の柴田彦三郎さんにお話を伺いました
皆さんは世界69カ国で実施され、年間60万人近くの人が受験する日本語能力検定(JLPT)をご存知ですか!? 日本語を母国語にしない人の日本語のレベルを測るテストです! フィリピンでもたくさんの人が受験しています。
ダウンで腹筋を使うためのコツがあると今野は言う。「体重移動がポイントです。トップで右足に乗った体重をインパクトに向かって左足に移行しますが、厳密には体重はインパクト後にもう一度右足に戻ります。この動きをすることで、腹筋が使えて伸び上がらなくなります」
みなさん、こんにちは。フィリピン住みます芸人「ハポンスリー(HPN3)」の堀越です!フィリピンの国民食といえばフライドチキンとご飯!これです!僕もたくさん食べてきました。そしてほとんどのファストフード店にはチキンとライスのセットがあります。
産休に関する法律が変わったと聞きましたが、フィリピンの産休制度はどう変わりましたか?
知的財産問題は、大企業だけが巻き込まれる特殊な問題だと思っていませんか? 皆さん、「下町ロケット」というドラマはもうご覧になりましたか? 本コラムでは、このドラマのシーンを織り交ぜながら、東南アジア域内で中小企業でも起こり得る知的財産権問題を紹介したいと思います。
販売した商品の代金を買主が支払わないため、買主の資産に対する仮差押を行いたいのですが、可能ですか?
フィリピン不動産賃貸ポータルサイト  |   フィリピン求人 求人プライマー