Childcare Center WHiZ 幼児教育連載コラム
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フィリピンの日系幼児教育施設から Vol. 12
基本的な様々な能力がはぐくまれる大切な幼少時代、フィリピンで暮らす子供たちの未来のために何が大切で、何を今すべきなのか︕︕ 会社員から保育士に転職、BGCでウィズこども園を運営されている小野さんが連載でお伝えします。
ウィズこども園・事業統括責任者・保育士 小野誠さん
Society 5.0で人間に求められる力とは?
JR東日本は、今年の10月ごろから、乗客を乗せた自動運転の実証実験を山手線で始めると発表しました。※1 未来の乗り物に胸が躍る中、AI技術の発達にともない、教育現場も変革が必要なことは間違いありません。文部科学省は平成30年に「Society 5.0に向けた人材育成~社会が変わる、学びが変わる~」という資料を公開しています。Society 5.0とは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く新たな社会を指すもので、AIが必要な時に必要な情報を提供することで、ロボットや自動走行車などの技術の発展や人類が直面する様々な問題の克服に活躍するという社会です。
Society 5.0で人間に求められる力とはどんなものでしょうか?文部科学省によると、➀「文章や情報を正確に読み解き、対話する力」、➁「科学的に思考・吟味に活用する力」、➂「価値を見つけ出す力、好奇心・探求力」と記載されています。
➀「文章や情報を正確に読み解き、対話する力」がなぜ必要なのかというと、Society 5.0の社会では、AIが様々な問題に関する情報を探索・分析し、その情報をもとに、人が議論を重ね解決策を見出すことになります。重要なことは、AIが提供する情報を正確に読み解く力が必要になるということです。近い将来、環境問題といった地球規模の問題からビジネスの打合せ、大学の研究室まで、あらゆる分野において、AIから提供される情報をもとに人は議論を重ねていくことになります。しかし、その議論は、参加している人がAIから提供された情報を正確に理解しているという前提で進行することになるでしょう。読み解く力がなければ、議論に加わることさえできないかも知れません。
国立情報学研究所 情報社会相関研究系 新井紀子教授は、著書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』※2 のなかで、日本の子供たちの多くが教科書を読めていないと述べています。ひらがな・カタカナ・漢字を文字として読むことはできますが、文章の内容を正確に読み解く力、読解力が非常に弱いとのことです。 低学年における算数の計算問題が得意な子供が、学年が進むにつれて文章問題が増えると、算数が苦手科目になってしまうという原因は、まさに、読解力の問題だと言えます。
弊園でも、幼児教育の現場に変革が必要であると日々感じております。こどもたちが文章の内容を理解する力を養うために、音読の練習や、物語を読んで問題に答えるという読解問題などを取り入れています。音読の練習は、文章の切れ目や読むリズムを覚え、読む力を付けることに役立ちます。早口言葉や、ダジャレの文章を利用し、楽しみながら音読をしています。読解問題は、こどもたちが楽しめる物語を利用すると効率的です。年長クラスは、自分で文章を読んで問題に答えることに挑戦していますが、ひらがなを勉強中のこどもは、職員が読み聞かせをして、そのあと話の内容に関する3択クイズを楽しみます。
※1 5月10日日本経済新聞『JR東日本、山手線の営業電車で自動運転を実験』
※2 『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)著者:新井紀子
<2022年度入園申込受付中!>
元気に開園中!
2022年度募集園児の対象は下記の通りです。
3歳児(2018.4.2生~2019.4.1生)
4歳児(2017.4.2生~2018.4.1生) 5歳児 (2016.4.2生~2017.4.1生)
※年度の途中入園も可能です。クラスによっては、定員に達しております。詳細は、お問い合わせください。
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週2回(1回30分)開催しており、ご家庭でも楽しく体を動かして学習できます。
お問い合わせは[email protected]までご連絡を!施設の詳細はこちらから。
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