2020年9月29日
9月29日付けビジネスワールド紙によると国家経済開発庁(NEDA)が、「ODA動向報告書」2020年上半期版を公表した。
それによると、2020年上半期末(6月末)の対フィリピンODAポートフォリオ(設定枠残高)は261億9,300万米ドル。そのうち融資が245億5,200万米ドルで全体の94%、贈与が16億4,100万米ドルで全体の6%を占めている。
6月末の対フィリピンODAポートフォリオの国・機関別内訳は、1位が日本の100億8,200万米ドル(シェア38.49%)であった。そのうち、融資が100億3,000万米ドル、贈与が5,191万米ドルであった。2位がアジア開発銀行(ADB)の70億6,400万米ドル(シェア26.97%)、3位が世界銀行の49億5,100万米ドル(シェア18.90%)と続く。この3機関で総ポートフォリオの約84%に達する。
4位はアジアインフラ投資銀行(AIIB)の9億5,760万ドル(シェア3.66%)であった。上位3機関とは依然大きな差があるが、3月末の9位から急上昇したことが注目される。5位は韓国の6億3,100万米ドル(シェア2.40%)、6位が中国の5億9,000万米ドル(シェア2.25%)、7位が米国の5億7,800万米ドル(シェア2.21%)であった。
なお、2019年ODA動向報告書によると、2019年末の対フィリピンODAポートフォリオは216億2,000万米ドル。そのうち融資が199億8,000万米ドル(84件)で全体の92%、贈与が19億4,000万米ドル(268件)で全体の8%を占めている。
国・機関別内訳では、1位が日本の85億1,000万米ドル(シェア39%、41件)、2位がADBの57億米ドル(シェア26%、44件)、3位が世界銀行の43億1,000万米ドル(シェア20%、25件)と続く。この3機関で総ポートフォリオの約85%に達する。日本は、対フィリピンODA首位の座を長く維持している。