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資生堂、世界最大のドラッグチェーン「ワトソンズ」と提携

2019年6月4日

成長性高く現地事業基盤整備進展のフィリピン等に注力

 
資生堂は、世界最大のドラッグチェーンであるワトソンズグループ(ワトソンズ、所在地:香港)と、戦略的提携を結び、今後共同で商品開発や社会貢献などの分野で取り組むことを発表した。

 資生堂の研究開発力およびブランド力と、ワトソンズの保有する小売ネットワークと消費者インサイトデータを融合させることにより、日本への興味や関心をさらに喚起させ、アジアを中心とする消費者に適した商品とサービスを提供していく方針である。

 ワトソンズは1841年に香港に設立されたヘルスアンドビューティ分野で世界最大のドラッグチェーンである。フィリピンを含む25の国と地域で展開する12の小売ブランドの下に、1万5,000の店舗を運営し、店舗とECサイトを合わせた年間の総客数は52億人に達する。

 資生堂グループ商品のワトソンズでの取り扱いは1987年に台湾でスタートし、現在はアジアを中心に10ブランド以上を展開している。今年4月、ワトソンズの独占販売により、敏感肌向けスキンケアブランド「dプログラム」を中国市場で発売し、発売初月には、計画を大きく上回る好調なスタートを切った。また、共同で商品開発を手掛けた「dプログラム」の「アーバンダメージケア」は、2018年10月よりタイと台湾で販売し、中国でも今年7月より発売予定である。

<パートナーシップの重点項目>
・ワトソンズ専用商品の共同開発

 「dプログラム」に続き、アジアで展開するコスメティクスブランド「Za」とスキンケアブランド「専科」からも、商品を共同開発する。
・市場の拡大
 中国ではワトソンズの有する3,600店の小売ネットワークを通じ、資生堂グループブランド売上のさらなる拡大を推進していく。また、今後の市場拡大が期待できるインドネシアとフィリピンにも注力していく。
・社会貢献活動
 両社の強みを活かし、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)に対応した社会貢献活動に取り組む。
・「メイド・イン・ジャパン」ブランド
 アジア地域で需要が高い「メイド・イン・ジャパン」へのニーズに対応するため、日本の美意識、及び日本発の化粧品会社としてグローバルで事業を展開している。資生堂ならではの「ジャパニーズビューティー」を活かした商品・サービスをアジア中心に提供していく(19年5月30日の株式会社資生堂のニュースリリースより)。

 なお、資生堂は、2018年12月、フィリピンにおける化粧品事業を強化すべく合弁会社「Shiseido Philippines Corporation(資生堂フィリピン)」を設立した。資生堂の100%子会社でアジアを統括する資生堂アジアパシフィック(Shiseido Asia Pacific Pte. LTD.)と、シンガポールに本社を置きアジアで化粧品代理店などを展開するLUXASIA社(LUXASIA PARTNERS PTE. LTD.)との間で合弁契約が調印された。当初資本金は5億8千万ペソ、出資比率は資生堂アジアパシフィックが過半を占める。

 フィリピンでは現在、販売代理店が二社にわたっているが、今後は新会社である資生堂フィリピンで全てのブランドを取り扱い、マーケティング投資を加速し売上拡大を目指す。この合弁会社「資生堂フィリピン」の営業は2019年7月より開始される。フィリピンにおけるプレゼンスをさらに向上させ、今後もフィリピンの消費者一人ひとりの美しさに貢献することを目指す。

 

その他の記事

資生堂(本社:東京都中央区)は、2018年12月、フィリピンにおける化粧品事業を強化すべく合弁会社「Shiseido Philippines Corporation(資生堂フィリピン)」を設立した。

次世代風力発電機「垂直軸型マグナス式風力発電機」を開発する株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区)は、4月26日、「今年3月末に、既存株主であるTHK、新規株主となる第一生命保険、小橋工業、スカパーJSATを引受先として、第三者割当増資による資金調達を実施した。資金調達総額は、チャレナジーとして過去最大額となる約5億円」と発表した。

フィリピンでもコンビニエンス業界の競争が激化しつつある。現在は業界断トツのセブン-イレブンをマーキュリー・セルフサービス、ミニストップ、ファミリーマートなどが追うという構図になっている。2015年3月にはローソンもフィリピン1号店をオープン、2019年3月末で39店に達しているとみられる。

医療用など多目的ロボット開発企業のサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は、この度、フィリピンの施設として初めて、A. サラーテ ジェネラルホスピタル(A. サラーテ病院)において、サイバーダインのHAL(Hybrid Assistive Lim)下肢タイプの運用が開始されたと発表した。

フィリピンのミンダナオ島拠点の不動産企業ダモサランドのフェイスブックなどによると、紙器・紙工品製造販売企業であるパックウェル(本社:東京都葛飾区お花茶屋)がフィリピンに進出する。

フィリピンでは、2010年2月9日に不動産投資信託(REIT)法が発効となった。REITは、不動産からの収益を投資家へ還元する金融商品のうち、とくにその受益権が証券として扱われる不動産特定目的会社、及びこの会社が発行する証券などを指す。

フィリピン証券取引所(PSE)に上場されている財閥系複合企業の2018年(1月~12月)の決算が出揃った。帰属純利益が前年比(以下同様)18%減の231億ペソとなったサンミゲルも一時的差損益などを除いた経常的利益は1%増の552億ペソ、すなわち実質1%増益決算だったと発表している。

東ソーは、コア事業である「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業強化の一環として、2015年に、フィリピンのソーダ製品の製造・販売会社であるマブハイ・ビニール・コーポレーション(MVC社、フィリピン証券取引所{PSE}上場)の株式を追加取得し、子会社化した。

日清食品グループ(日清グループ)は、フィリピンにおいて、ゴコンウェイ・ファミーリーの有力食品企業ユニバーサル・ロビーナ・コーポレーション(URC)との合弁企業「ニッシン・ユニバーサル・ロビーナ・コーポレーション」を通じて即席麺事業を展開、カップ麺ではトップ企業となっている。

モビリティIoT(Internet of Things:モノのインターネットワーク化)のベンチャー企業であるGlobal Mobility Service株式会社)は、4月5日、「2019年6月に開催されるG20の貿易・デジタル経済大臣会合において、世界各国の事業者や政府の参考となるビジネス事例として紹介されることが正式に決定した」と発表した。

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