2020年1月30日
アヤラグループの優良銀行バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)は、1月29日、2019年(1月~12月)の決算速を発表した。
それによると、2019年の帰属純利益は前年比(以下同様)24.8%増の288億ペソと二桁増加した。純金利マージンが3.35%へと上昇(前年3.11%)、非金利収入が25.2%増の284億ペソへと増加した一方で、営業費用は14.8%増の501億ペソにとどまったことで好決算となった。ちなみに、第4四半期(10月~12月)の純利益は11.6%増の67億7,000万ペソであ」った。
2019年12月末現在の総融資残高は前年同月末比(以下同様)8.9%増の1兆4,800億ペソに達した。そのうち法人向け融資残高は7.9%増、消費者向け融資残高は13.4%増となった。受け入れ預金残高は6.9%増の1兆7,000億ペソであった。そのうち、コストの低い当座預金・普通預金の割合は全体の69.1%、預貸率(LDR)は87%であった。
総資産は5.7%増の2兆2,100億ペソ、増資実施で株主資本は2,695億8,000万ペソに達した。財務比率は依然良好である。総資産利益率(ROA)は1.38%、株主資本利益率(ROE)は10.97%となった。バーゼル3基準での自己資本比率(CAR)は16.07%で中央銀行の最低基準10%をかなり上回っている。補完資本(TIER2)を除いた普通株式中核自己資本(CET1)比率も15.17%と良好で、中央銀行の最低基準8.5%の2倍近い水準となっている。不良債権(NPL)比率は1.66%と低水準、前年同月末の1.85%から改善した。
なお、BPIは小口金融事業にも注力している。100%出資のマイクロファイナンス銀行である「BPI Direct BanKo(BanKo)」は、2019年に100店出店、2019年末に300店に達した。顧客数も2016年の2,500人から10万3,000人へと増加している。