2020年3月30日
2020年3月26日の株式市場は続伸し、PSE株価指数は前営業日から373.82ポイント高の5,401.58ポイントで引けた。率にして7.43%の大幅上昇、2007年8月12日の9.8%上昇以来、約12年半ぶりの大きな上昇率となった。
各国の大型経済対策・金融緩和策などを背景に、これまでの急落で値頃感が生じていた銘柄への押し目買いの動きが活発化した。フィリピンでも、中央銀行による3,000億ペソ規模の国債追加取得方針、0.5%の追加利下げ、預金準備率0.2%追加引き下げなどの金融緩和策が相次いで打ち出されたことで、リバウンド狙いの買いが入った。
この日のセクター別指数上昇率は、不動産株指数が9.3%、金融株が8.3%など金利敏感株が相場を主導した。そのほか、サービス産業株指数6.9%、持株会社株指数5.8%、工業株指数4.1%、工業・石油株指数3.2%と軒並み上昇した。個別では、BDOユニバンクが15.7%上昇、SMプライムが14.8%上昇、BPIが9.2%上昇、アヤラランドが5.2%上昇、アヤラコープが4.8%上昇など、大型株らしからぬ急騰ぶりを演じた。
ただし、世界的な新型コロナ感染拡大ピッチが高まり、フィリピンでも累計感染確認数が700人を突破、累計死者も45人に達しており、各地の封鎖措置は厳格化される一方である。22年ぶりのマイナス成長を懸念する向きも出ており、相場が上昇トレンドを継続するのは難しいとの見方が支配的である。
全体の売買代金は前営業日比8%減の76億6,600万ペソ(約166億円)、総取引回数は19%増の14万3,320回。値上がり151銘柄、値下がり48銘柄、変わらず26銘柄。外国人投資家は6億8,000万ペソの売り越しを継続した。