2020年7月7日
フィリピンの損害保険(損保)業界は、2019年まで順調に拡大してきている。フィリピンの保険委員会(IC)速報値によると、2019年(1月~12月)の損害保険(損保)保険業界の正味保険料収入は15.7%増の588億2千万ペソであった。個別企業ベースでは引き続き、日系の出資・提携企業が純利益、保険料収入、総資産、純資産などで上位を占め、業界発展を主導してきている。個別動向は以下のとおり。
2019年の正味保険料収入首位は、損保ジャパン日本興亜の合弁相手であるプルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA)の50億3千万ペソ、2位はパシフィッククロス・インシュアランス(ブルークロス・インシュアランス)の48億8千万ペソ、3位は東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資するマラヤンインシュアランス(マラヤン)の39億8千万ペソ、4位はチャーター・ピン・アンの36億1千万ペソ、5位はパイオニア・インシュアランス&シュアティ(パイオニア)の35億8千万ペソであった。
総保険料収入首位はマラヤンの122億5千万ペソ、2位はPGAの101億1千万ペソ、3位はパイオニアの100億8千万ペソ、4位は三井住友海上が48.5%を出資するBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の61億2千万ペソ、5位はチャーター・ピン・アンの54億4千万ペソであった。PGAと損保ジャパン日本興亜の合弁企業であるPGA損保インシュアランス(PGA損保)も20億1千万ペソで14位にランクされている。
純利益首位はパイオニアの8億1千万ペソ、2位はBPI/MSの4億8千万ペソ、
2019年末の総資産首位はパイオニアの352億4千万ペソ、2位はマラヤンの283億1千万ペソ、3位はPGAの170億ペソ、4位はBPI/MSの140億3千万ペソ、5位はチャーター・ピン・アンの126億9千万ペソ。PGA損保は42億8千万ペソで13位にランクされている。業界全体の総資産は前年末比10.3%増の2,596億ペソに達している。
一方、純資産首位はパイオニアの166億ペソ、2位がマラヤンの47億ペソ、3位がBPI/MSの35億6千万ペソ、4位がフィリピン・ファースト ・インシュアランスの29億1千万ペソ、5位がスタンダート・インシュアランスの26億8千万ペソとなっている。