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レストランUNIQUEASE(ユニカセ)

 

2013年6月、本格グランドオープン!

このコーナーでは毎回フィリピンと深い係わりのある、またはがんばる日本人を紹介していきます。
あなたの他にも、フィリピンの空の下で輝いている日本人はたくさんいました。

 

今回は、マカティに新規オープンしたレストランUNIQUEASE(ユニカセ)の中村八千代さんにお話を伺いました。営利企業でもNGOでもない、ソーシャルエンタープライズのコンセプトとは?

 

レストランUNIQUEASE(ユニカセ)
Founder(創立者)
中村 八千代さん

中村さん写真(中央の女性) Photo by Natsuki Yasuda

プロフィール

1969年生まれ。20歳の時、家業であった一般酒販店を継ぐ。ビジネススキルを磨きつつ、物産展などを巡り、珍しい食品の仕入れに力を入れる。30歳、 児童福祉施設でボランティアをしたことがきっかけで国際協力に目覚め、2006年教育関係のNGOスタッフとしてフィリピンに派遣が決まる。深刻な貧困問 題を前に、青少年の雇用機会創出の必要性を感じ、趣味を通じた“食“ビジネスで彼らの働く場を提供することを提案。12人の青少年スタッフと共に、 【マクロビ風レストラン UNIQUEASE(ユニカセ)】オープンしました。

 

生まれた地域や、親の都合で学校を卒業できず、働く機会を失っていく青少年たち。そんな不条理な社会の中でも、彼らの生きる道を共に見つけていきたい

フィリピンに初めて来た時、社会に出る機会すらないたくさんの青少年たちに出会い衝撃を受けました。フィリピンはまだまだ学歴社会。NGOの支援を受けていても、そこから先、将来の見えない子供たちが本当にたくさんいたんです。そこで、実際に彼らに職業を提供できるようになればと思いつきました。しかも人々の生活に密着している“食”をテーマにした分野で。



ソーシャルエンタープライズ(社会企業)の立上げ、これはこだわりです

NGO活動を否定するわけではもちろんありません。草の根で動き、現場の声をくみとる、これはNGOにしかできないすばらしい活動と思います。NGOの活動を基礎にさらに持続可能な自立への道を考慮した結果、ソーシャルエンタープライズ(社会企業)しかないと実感しました。今ここで働いているスタッフたちは、もともとNGOの裨益者であった青少年たち。彼らに払うお給料の一部は彼らの自立のための貯金として会社で保管しています。


一カ月の貯金の額は少ないかもしれませんが、2、3年たつとまとまった額になります。「2~3年後には自分で稼いだお金で学校に戻ったり独立して自分のお店を持ったりできるようになるのよ!」といつも口すっぱく彼らに言っています。

  プレオープンイベントの様子 Photo by Natsuki Yasuda

 

料理へのこだわりも人一倍。納得するまでしつこく追い求めます

料理の8割強は、マクロビ料理専門家の方に指導して頂いたものです。たとえばこれ。ただのてまり寿司のように見えますが、実は中に穀物を混ぜ込んでカルシウム、鉄分、食物繊維アップをはかっています。お客様に食べていただき、体の中に入るものですから…安心して召し上がっていただきたいと思っています。


本来、マイクロバイオティックは野菜・穀物・豆類を中心に自然食品を使って料理するのですが、“マクロビ風”としているのは、お魚やちょっとお肉を使ったメニューもあるからなんです。お野菜中心なレストランではあるんですが、カップルやご夫婦でいらしていただいた時、彼の方がおなかをすかせて帰っちゃう!なんて事のないように。ここもちょっとこだわりました。


そうそう!来週はおいしいマグロを仕入れにミンダナオまで行ってきます。数年前はまさか自分がマグロを仕入れるようになるなんて想像もつかなかったですが~笑。

手まり寿司
Photo by Erik Liongoren

 

凹む理由もスタッフ、けどそこから救ってくれるのもスタッフ

レストラン準備の中で、悲しい出来事もありました。スタッフの一人がお店の備品を盗んでしまったことがあったんです。泣く泣く彼を解雇し、それから2週間以上は凹んでいました。彼を責める以上に、なぜ彼にそんなことをさせてしまったのだろうと反省の毎日でした。なぜ私は食い止めることができなかったんだろう…って。けどそんな私を励ましてくれたのもまた、スタッフである青少年のみんなだったんです。「マム、僕たち今月はお給料いらないから。頑張って働くから。だから諦めないで!」って。

今すぐ社会を変えようとは思わない、けど、諦めてるわけじゃない

今すぐに、このフィリピンの現状を変えようとは思っていません。なんでかって…ここで働く青少年たちが10年後20年後に変えていってくれると信じているからです。諦めず、いま自分たちにできることから始めよう。その思いをここUNIQUEASEで形にしていきたいと思っています。

 

キャッサバもち、 UNIQUEASEサラダ
Photo by Erik Liongoren 
 
スタッフA子の取材メモ
レストランオープン直前。タイトスケジュールの中での取材となりさぞお疲れかと思いきや…「今日までに工事現場の監督から調理場のコックまで、いろいろ経験したわ!! 私しゃべりすぎちゃったら止めてね!!」と取材中ずっと笑顔をたやさず楽しそうに語る中村さん。掲載用写真を選ぶ時も「私よりスタッフの子たちのいい写真がいっぱいあるんだけどね~」と、まず先にみんなの写真をチェック。青少年スタッフたちを心から大事に思い、信頼し、愛情を注ぎ、そして中村さんご自身もこのレストランオープンをめいっぱい楽しんでいるようすが伝わってきました。
中村さん、ユニカセのみなさん、取材ご協力ありがとうございました!!
 

 

店舗情報
自然食レストラン UNIQUEASE(ユニカセ)
 
住所:Unit C, #1036, Hormiga cor Teresa St., Rizal Village, Brgy. Valenzuela, Makati City, Metro Manila(駐車スペースあり)
営業時間:
11:00AM~8:00PM
 
休日:火曜日
 
TEL:Landline Phone: +63(02) 255 6587(English, Tagalog &日本語)

Cell Phone: +6(3 0)927-791-5516(English &日本語)


 
WEB: http://www.uniquease.net/
Facebook: UNIQUEASE.Restaurant

Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=JmeJxscLuGU

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