フィリピンおもしろ不動産投資
フィリピンで不動産を買うって!?いったいどんな物件があるんでしょうか。
フィリピン生活10年超の編集部スタッフ"oya"が身銭を切って挑戦する不動産コラムです。
場所と設計が固まったばかりの段階で売り出されますので、現場はまだ更地が普通。すぐに入居できるような物件はめったになく、完成まで3~4年はかかるのが当たり前です。
地下駐車上。基礎作りに時間がかかる
その分、完成までは頭金を無金利で分割払いすればよいので買いやすい。例えばマカティ市のど真ん中の好立地、2LDKで60平米の物件でも、総額は6百万ペソ程度。頭金20%で4年払いなら月々は2万5千ペソ、約5万円で購入できるわけです。当面の負担が軽いので、人気物件になると、
売り出しから3ヶ月未満で売り切れ御礼!毎年5%程度のインフレのあるフィリピンでは、その次に売りだされる類似物件は値上がりして始まるので、新築でも売却益が狙えますし、賃貸も年利で10%を超える水準が期待できます。
ただ、もちろんそんなおいしい話ばかりではありません。「途中までお金を払ったけど完成しない!」ということもありうる訳です。
日本でもそんな事故が無い訳ではありませんが、せめてお金が戻ってきますよね。フィリピンだと、「これはやばいかな」と思って中途解約しても、支払った分はなかなか戻ってきません。そもそも途中で開発業者が破綻することもある。だから手を付ける前の段階で、その物件のチェックだけでなく、発業者の履歴や現在の財政状態まで確認しておく必要があるわけです。
マカティの最高級コンドミニアム
また、無事、完工引渡し!ということになっても、不動産の価値はその後の管理で相当変わります。大手業者で、物件自体はよくても、管理がさえないことで有名な業者もあります。多数の物件を扱っている中古市場の仲介業者からの、客観的な評価を押さえておきたいところです。
さらに、完成まで数年あると、周辺環境も相当変わります。近隣で道路やショッピングセンター等のインフラ整備が進んでいることも多いので、完工時に周辺がどうなるのか、情報収集が欠かせません。筆者は、「どうかなー」と思って中途解約したけれど、その後の周辺の発展を見て、激しく後悔した経験ありです・・・。
フィリピンの開発業者の営業マンは、オプションがごてごて付いたモデルルームの案内と、支払い方法のことしか分からないことが多いので、ご注意、ご注意。入りやすくて旨みも多いプリセリングですが、その分、良い面・悪い面、契約前に想像をきちんと働かせることが大切です。
建築が進む旧フィリピン空港本社ビル。高級コンドミニアムに転換
プライマー編集部 oya
10年超のフィリピン生活で、法人顧客を中心にフィリピンの不動産取引には多数関与。が、やっぱり勉強は身銭を切ってやってみないと、と、自分でコンドミ ニアムや分譲地のプリセリングを中心に4件申し込み、2件キャンセル。購入に至った2件のうち、1件は12%超の利回りで含み益が出ていますが、残り1件 は不良建築で失敗です。