2020年7月3日
フィリピンのコンビニエンス業界首位のセブン-イレブンを運営するフィリピン・セブン・コーポレーション(PSC、比セブン)は、新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置の影響で苦境にあるフランチャイズ加盟店支援のための7億1,100万ペソのパンデミック・サポートプログラム(PSP)を開始した。
PSCはこのPSPプログラムにより、セブン-イレブンのフランチャイズ加盟店が、ゼロ金利でPSPのクレジットラインから資金を借り入れ、事業を継続できる様に支援する。業界断トツの比セブンではあるが、2020年第1四半期は新型コロナ感染拡大の影響を受けた。
PSCの2020年第1四半期のグループ全売上高は前年同期比(以下同様)12.7%増の141億2,660万ペソと二桁増になった。しかし、純利益は7.4%減の1億0,380万ペソと減少した。商品販売コストが13.5%増の85億2,380万ペソ、一般管理費が11.0%増の41億8,690万ペソと膨らみ、利益を圧迫した。
比セブンは、2020年3月末で2,916店に達し、前年同月末の2,593店から323店、率にして12.5%増加した。第1四半期に59店舗が新規オープンし、7店舗が閉店された。店舗数は増加したが、3月末時点の2,916店のうち、24時間営業が継続できているのは10%、日中だけの営業は65%、臨時休業が25%となっている。その後、地域隔離措置の緩和で、臨時休業比率は、4月末22%、5月末11%と減少しているが、店舗の多くは不採算であり、このような状況は年末まで続くと見られている。したがって、PSCは加盟店支援体制を強化している。