12月14日、オルティガスのメラルコ・シアターでマニラ・シンフォニー・オーケストラの『MSO Season Finale: Beethoven’s 9th Symphony』が開催されました。
(写真)マニラ・シンフォニー・オーケストラと130人のコーラスメンバー
今年はマニラ・シンフォニー・オーケストラの創立90周年ですが、こちらはその最後を飾るコンサートとなりました。
同時に今年は日本とフィリピンの外交関係の60周年記念ということで、3人の日本人ゲストの出演が注目されました。
会場は1000人以上の観客で溢れ返り、満員でした。
(写真) 会場は満員
会長挨拶の後注目の日本人ゲストの一人、ピアニストの佐藤裕子さんが登場し、盛大な拍手で迎えられました。そして、ベートーヴェンの「合唱幻想曲」を演奏。佐藤さんのピアノの独奏とマニラ・シンフォニー・オーケストラの管弦楽、そしてコーラスが見事に合わさり、会場を魅了しました。
(写真) 笑顔で演奏する佐藤裕子さん
(写真) 佐藤さんと指揮者のアルトゥーロ・モリーナさん
15分の休憩を挟んで後半がスタート。演奏曲はベートーヴェン最大の作品とも言われている「交響曲第9番」。
第4楽章の独唱と合唱をする4人のソロイストのうち、テノールを樋口達哉さん、バリトンを豊島雄一さんが担当。
ソプラノはフィリピン人のマルゲリータ・ジアネッリさん、メゾソプラノは同じくカミール・ロペズ・モリーナさんが担当しました。
更に総勢130人のフィリピン人コーラスのパワフルな演奏が会場を盛り上げ、まさに最後を飾るにふさわしいフィナーレとなりました。
(写真) 独唱のパート
演奏の後は花束贈呈が行われました。
(写真) 花束を受け取った佐藤さん
(写真) 盛大な拍手に包まれる豊島さん(左)と樋口さん(右)
(写真) マニラ・シンフォニー・オーケストラの指揮者、モリーナさん
最後にはマニラ・シンフォニー・オーケストラのメンバーとコーラスで、フィリピンのクリスマスソング 「Ang Pasko ay Sumapit」を演奏し、大拍手の中幕が降ろされました。
(写真) マニラ・シンフォニー・オーケストラとコーラスが最後を飾る
今回ゲスト出演された3人の日本人ゲストをご紹介します!
(写真) 左から豊島さん、佐藤さん、樋口さん
ピアニストの佐藤さんは桐朋学園大学の室内楽研究科を経てウィーン国立音大を首席で卒業。現在は上野学園非常勤講師を務められています。2013年にはクアラルンプール日本大使公邸で行われたアセアン40周年記念演奏会にも出演しました。
フィリピンでの公演は今回が3回目。とても楽しそうに演奏されていた佐藤さん、公演を終えての感想はやはり「楽しかった!」そして、音楽家として交流を深めたことを喜んでいました。
後半に登場されたテノールの樋口さんは98年にハンガリー国立歌劇場『ラ・ボエーム』ロドルフォ役でヨーロッパデビュー、その後ミラノ・スカラ座にも出演し、メトロポリタン歌劇場管弦楽団、モンテカルロフィールハーモニー交響楽団などとも共演。現在は武蔵野音楽大学と東京芸術大学大学院オペラ科の講師をしています。
今回の公演について「日本の12月には風物詩のようにこの”第九”が頻繁に演奏されるが、フィリピンの皆様にもこの曲の素晴らしさを共有したい」とおっしゃっていました。
同じく後半に登場されたバリトンの豊島さんはリクルートスカラシップ奨学生としてイタリア・ミラノに留学。ミラノ市立劇場などで『リゴレット』のタイトルロールでイタリアデビュー。現在は武蔵野音楽大学非常勤講師をしています。
「マニラ・シンフォニー・オーケストラのマネージャーさん日本での公演が夢と言っていたが、この”第九”が架け橋になればと思う。そしてフィリピンにも”第九”が根付くといいと思う」とおっしゃっていました。
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