2017年9月のフィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)は、月間で2.67%の上昇となった。
9月央には北朝鮮と米国との軍事衝突懸念がやや緩和したこと、ミンダナオ島マラウィでの戦闘終結が近いとの楽観的な見方が台頭したこと、米国の利上げピッチは緩慢との観測が拡がったことなどを背景に、約2年半ぶりの最高値更新となった。終値ベースでは、9月14日に、2015年4月10日に記録したこれまでの過去最高値8,127.48ポイントを約2年5か月ぶりに更新した。その後、3営業日連続で終値ベースでの最高値を更新、9月18日に史上最高値8,294.14ポイントを記録した。
この結果、2017年9カ月間(1月~9月)のPSEiは19.45%の上昇となった。9カ月間の大分類セクター別指数動向は、サービス株が31.72%上昇、不動産株が25.58%上昇、金融株が18.47%上昇、鉱業・石油株(資源株)が17.68%の上昇、持株会社(ホールディング・カンパニー)株が17.59%上昇、工業株が4.66%上昇となった。サービス株指数は、2016年に業績悪化で大幅下落した主力のPLDT株価が値頃感により急反発してきたことなどで、大幅上昇、セクター別上昇率トップとなっている。