フィリピンにおける地中海料理の普及の背景には、以下のような要素があります。

まず一つ目は、健康志向の高まりです。地中海料理は新鮮な野菜、オリーブオイル、魚介類などを中心にバランスの取れた食事を提供します。これらの食材は栄養価が高く、心臓病や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があります。フィリピンでも健康志向の人々が増えているため、地中海料理の人気が広がっています。

二つ目は、異国情緒とエキゾチックな味わいです。地中海料理は地中海沿岸の国々の特色を取り入れており、スパイスやハーブの風味が豊かです。フィリピンの食文化は多様で、新しい味わいや料理スタイルに対する好奇心が高いです。地中海料理はそれらの要素を取り入れているため、多くの人々が魅了されています。

【地中海料理の代表的なメニュー】

地中海料理とはイタリア、スペイン、ギリシャなど地中海沿岸諸国の食事や食習慣のことを指します。その他にも、トルコ、レバノン、チュニジア、モロッコなど、地中海に面した国はヨーロッパ、中東、アフリカに及びます。ここではいくつかの代表的なメニューを紹介します。

■ムサカ（Mussaka）:

薄切りにしたじゃがいもとなすの上にミートソースとホワイトソースとチーズをのせ、オーブンで焼いたギリシャの家庭料理。

■シャワルマ（Shawarma）:

羊肉や鶏肉を串に突き刺した状態で回転させてローストしたものをスライスし、野菜やソースと一緒にピタパンに包んだ料理。中東で親しまれるストリートフードで、フィリピンのマーケットの屋台などでも見かけることがあります。日本で見かけるケバブに似ています。

■ドネルケバブ（Doner Kebab）:

トルコを代表する人気料理です。スパイスで味付けされた牛肉や鶏肉を縦に積み重ね、ロータリーグリルで焼いた料理。ピタパンに挟んで提供されます。

■キョフテ（Köfte） :

ひき肉を使った肉料理のことで、日本でいうハンバーグやミートボールに似ています。

■フムス（Hummus）:

ガルバンゾ豆（ひよこ豆）をベースにしたペースト状の料理で、オリーブオイルやトマト、ニンニクなどで風味を加えます。パンや野菜と一緒に食べられます。

■シシタウーク（Shish Tawook）:

チキンの串焼き料理で、鶏肉をスパイスで味付けして焼き上げます。レバノン料理として親しまれています。

フィリピンの都市部の主要ショッピングモールでは、必ずと言っていいほど、Mediterranean Restaurantの看板を見かけることでしょう。地中海料理は、フィリピンでは身近なレストランの選択肢のひとつです。是非、フィリピンの地中海料理レストランでこれらのメニューを試してみてください。