丸紅は、10月2日、ドイツのWunder Mobility Solutions GmbH(Wunder社)とともに、フィリピン・マニラ首都圏において、デジタル技術を活用したシャトルバスサービス実証実験(以下、「本実証実験」)を開始したと発表した。
Wunder社は、フィリピン、インド、ブラジルなど新興国の大都市圏を中心にカープーリングサービス、シャトルサービス、シェアリングサービスを提供しており、カーシェアリング分野におけるリーディングカンパニーの一つである。
本実証実験は、自動車業界および金融業界向けのシステムインテグレーター事業を展開する米国Nowcom Corporation(Nowcom社)のマニラオフィスに勤務する従業員に対し、スマートフォンのアプリで送迎用のシャトルバスを予約できるサービスを提供するものである。乗客の移動ニーズに応じた最適な配車を行い、シャトルバスの運用効率、乗客の通勤利便性の向上を実現する。マニラでは、交通渋滞による経済・社会損失が深刻な問題となっており、本実証実験を通じて同問題の解決に貢献していく。
丸紅は、2017年4月1日に新設した「IoT・ビッグデータ戦略室」を2018年4月1日より「デジタル・イノベーション部」と改組し、デジタル技術の活用による新たなビジネスモデルの創造を推進している。本実証実験で獲得したノウハウやデジタル技術を活用し、アセアン地域を中心に、将来のモビリティ社会の到来を見据えた、フリートマネジメント事業へ積極的に進出していく方針である。フリートマネジメント事業とは、人や物の輸送サービスで利用する商用車両のライフサイクル(調達・運用・処分)の最適な管理を行う事業のことである。