フィリピン中央銀行(BSP)対外収支データによると、2018年1月のOFWからの銀行経由による本国現金送金額は23億7,900万米ドルで、前年同月(21億6,900万米ドル)から9.7%増加した。前年同月比9.7%増というのは、2017年3月の10.7%増以来、10カ月ぶりの高い伸び率である。ペソ安が送金増加に拍車をかけたようである。
そのうち、陸上ベースのOFWからの送金額は前年同月比8.4%増の19億0,600万米ドル、海上ベースのOFWからは15.3%増の4億7,300万米ドルであった。 なお、この統計におけるOFW送金額は中央銀行が把握している公式銀行ルートによるものである。
送金元の国別動向については、1位が米国で前年同月比14.3%増の7億9,800万米ドル(シェア33.5%)、2位アラブ首長国連邦(UAE)の14.4%増の1億9,000万米ドル(8.0%)、3位サウジアラビアの12.0%減の1億7,800万米ドル(7.5%)、4位シンガポールの22.0%増の1億7,500万米ドル(7.4%)、5位英国の0.9%増の1億2,000万米ドル(5.1%)、6位日本の6.0%増の1億1,900万米ドル(5.0%)、7位カタールの14.9%増の1億1,400万米ドル(4.8%)、8位カナダの86.5%増の9,400万米ドル(3.9%)、9位クウェートの18.7%増の7,200万米ドル(3.0%)、10位ドイツの30.3%増の6,400万米ドル(2.7%)など。
OFWからの銀行経由送金額推移(単位:百万米ドル、伸び率:%)
項目 |
年間推移 |
年 |
11年 |
12年 |
13年 |
14年 |
15年 |
16年 |
17年 |
送金額 |
20,117 |
21,391 |
22,984 |
24,628 |
25,607 |
26,900 |
28,060 |
対前年伸率 |
7.2 |
6.3 |
7.4 |
7.2 |
4.0 |
5.0 |
4.3 |
日本から |
914 |
1,010 |
904 |
1,419 |
1,223 |
1,363 |
1,469 |
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成、注:17年、18年は速報値)