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日本フィリピン現代写真展(6/5-7/31) 〔2008.05.30〕

日本、フィリピン両国を代表する現代の写真家それぞれ11名、総勢22名による大型写真展。両国の写真芸術のいま、が一挙に堪能できます。
期間:2008年6月5日(木)~7月31日(木) 午前10時~午後4時まで(木曜日~日曜日のみ)
会場:国立博物館 South/North Wings, Museum of the Filipino People1,Ermita, Manila
参照: http://www.jfmo.org.ph/
●第一部(日本)
キュレーター: 光田由里(松涛美術館学芸員)
出品作家: 細江英公、杉本博司、秋岡美穂、市川美幸、杉山晶子、安田千絵、片瀬和夫、井上廣子、米田知子、石原友明、島袋道浩
●第二部(フィリピン):
キュレーター: パトリック・フローレス(国立博物館ナショナルギャラリー・学芸員)
出品作家: Datu Arellano, Nana Buxani, Neil Daza, Kawayan De Guia, Tommy Hafalla, Wawi Navarroza, Gina Osterloh, Kat Palasi, Teena Saulo, Steve Tirona, and Vj Villafranca
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第一部は「スピリトを写す展」という単独の展覧会で構成しています。以下は同展のキュレータによるメッセージです。
写真は一般に、現実を正確に記録するメディアだと認められているが、実際にはその比類ない再現能力ゆえに、全く逆転した作用を人々にもたらしてきたことは思い出されて良い。それは、目に見えないものをあらしめたい、という欲望、不可視のものを写し取ろうとする情熱を、生み出してきたところである。
モダニズムの終焉に際して、既成の価値体型が崩れ落ち、それらがつなぎ止めていたあらゆる共同体の枠組みの中では、今や虚構性のみがあらわになっている。物質的な現実に隠された、未だ見えないものがもっているであろう別の価値が、切実に求められる時がきているのである。そしてそれは、写真という、具体的で、個別的なメディアによって探索すべきなのだ。精神的な基盤が失われた時代に、基盤のなさを前提にすることを恐れず、ほんの断片的な事象から侵入して、見失われていたものを見えるようにしなければならないからである。
本展では、現代の日本作家たちが行っている写真表現にある、こうした態度を紹介する。展覧会は、写しだされる対象と、探求する方法から、二つの部分に別れている。ひとつには、〔蒸留する-別のあらわれ〕と名付けた。ここではモノや植物を写す際、そのエッセンスともいえるスピリトを抽出することにより、既成の様相とは別の次元の姿を引き出そうとする、作家達の態度を紹介する。今ひとつの〔反転させる-別の関係〕では、より社会的なアプローチを提示する。ここに紹介するのは、最小には自分自身との関係、他者との関係、そして国のなりたちについて、つまり人と人との関係性をこれまでにない視線で見出そうとする姿勢である。
これらの作品は、現実を告発するドキュメンタリズムではなく、現実のなかに見えなくなっているもの-スピリト-を見つけだし、そこに新しいリアリティと別の方向性を見出そうとする努力を示しているのである。グローバリゼーションと多元主義の間にゆれ動く現代に、日本の作家たちの真摯な姿勢が、共感と発見とともに迎えられることを期待します。

















